「大量調理器具の最新設備を知りたい」
「厨房機器を新しくしたいけど、何がいいかわからない」
これまで20回開催されてきたフードソリューションシステム(以下略:F-SYS)に参加してきました。F-SYSシステムでは、調理器具や最新のサービスを展示・紹介しているイベントです。
また、大量調理現場で働いている人が使用できる厨房機器を製作している会社を見てきました。中でも、蒸気炊飯システム機器は画期的なものでした。
そこで、今回はF-SYS2024の展示会に参加したエースシステム株式会社と株式会社サタケについて紹介します。また、その2社が紹介している蒸気炊飯システムのメリットや蒸気炊飯システムの選び方について解説していきます。
F-SYS2024とは?
フードシステムソリューションとは、学校給食や飲食業界などの大量調理現場で発生した課題解決に特化した国内最大の専門展示会です。大量調理現場で使用する設備や機器、サービスを扱う企業が多数出展しています。
来場者は主に学校や病院、高齢者施設の関係者が多数訪れます。
展示会の概要はこちらです。
- 名称:フードシステムソリューション2024 給食・大量調理設備機器・資材展
- 開催時期:10月9日~11日
- 開場:東京ビックサイト
- 主催:フードシステムソリューション実行委員会
- 公式サイト:フードシステムソリューション(F-SYS) 2024
2024年10月9日から11日まで東京ビックサイトで開催されたフードソリューションの来場者数は、3日間合計で46,604名でした。
F-SYS2024の特別展示
フードソリューションシステムは、給食や病院、高齢者施設などの大量調理現場で活用される最新設備や技術を紹介するイベントです。これらの機器を扱う多くの企業が参加し、中でも、特別展示ブースでは、学校給食や災害時の非常食に関連するものが展示されていました。
例えば、災害時の非常食に関する展示ブースでは、災害時に役に立つ非常食の調理実演です。実演後、実際に作られた非常食を試食しながら、備蓄や選定の重要性が紹介されました。
参加者は、災害時に備えるための知識を知ることができ、いつ地震が起きても対応できるような内容でした。
また、袋井市中部学校給食センターで実際に行われているアレルギー対応についての動画も展示されていました。学校給食のアレルギー問題は対応が困難です。
食物アレルギーを持つ子供たちが、安心して学校給食を食べれるように、提供の仕方や調理工程を工夫している動画を見てきました。他の学校給食センターでも非常に参考になり、実際に取り入れることができるような展示でした。
他にも、学校給食に関連した衛生管理の実演として、トイレ利用やATPふきとり検査の方法が紹介されており、調理現場での衛生基準を高める取り組みが紹介されていました。
F-SYS2024で出店した2社を紹介
F-SYS2024に出展している企業では、調理するための機械やサービスを提供しています。ここでは、F-SYS2024で出展した2社について紹介します。
上記の2つについて、詳しく見ていきましょう。
エースシステム
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | エースシステム株式会社 |
設立年月日 | 平成8年6月11日 |
会社住所 | 大阪府和泉市あゆみ野3-1-3 |
資本金 | 1000万円 |
会社HP | https://www.acesystem.co.jp/index.html |
エースシステム株式会社は、蒸気炊飯システムや加熱水蒸気を利用した調理機器を製造している企業です。1999年に炊飯器初号機を開発してから今日まで、多くの大量調理現場のサポートを行ってきました。
現在は、大阪府立大学との産学連携で、顧客が求める希望に寄り添った製品の開発に努めています。
特に、業務用調理器具の老舗メーカーとして、蒸気を利用した調理技術に力を入れており、業務用炊飯器から家庭用炊飯器まで様々な製品を開発しています。また、環境に配慮した製品の開発も行っており、社会貢献にも取り組んでいる会社です。
株式会社サタケ
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 株式会社サタケ |
設立年月日 | 1939年12月 |
会社住所 | 広島県東広島市西条西本町2番30号 |
資本金 | 2億8000万円 |
会社HP | https://www.satake-japan.co.jp/ |
株式会社サタケは、米の生産から加工、流通までのプロセスにかかわる製品やサービスを提供している企業です。世界各国に活動拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。
現在は、食糧不足問題に取り組むべく、これまで培った総合技術力を結集し、アジアやアフリカに向けて支援活動を行っています。
特に、米の加工技術に力を入れており、米粉加工機や蒸気炊飯システム、餅つき機など様々な種類の米加工製品を提供しています。また、米の副産物を利用したバイオマスエネルギーシステム開発や販売も行っています。
蒸気炊飯システムのメリット3選
エースシステム株式会社と株式会社サタケの代表tr黄な商品は蒸気炊飯システムです。そのような蒸気炊飯システムのメリットを3つ紹介します。
1.米を均一に炊き上げることが可能
蒸気炊飯システムは、米全体に高温の蒸気を行き渡らせます。また、底面だけでなく側面や上部からも熱を伝えることが可能です。そのため、均一に熱が伝わり、ムラが少なく、ふっくらとした米粒になり、粒感も保つことができます。
また、米に直接火を当てず、蒸気で炊くため、香りが逃げることなく、おこげができる心配もありません。
2.炊き増え率が高い
通常の炊飯で炊き増え率が1.2~1.3倍あるのに対して、蒸気炊飯システムの炊き増え率は 約2.3倍〜2.6倍あるといわれています。米一粒一粒に均一に熱が伝わり、ふっくらと炊きあがるため、炊き増え率が増加します。
例えば、1回の炊飯で10合の米を炊くと、通常炊飯では約2㎏が炊き上がりますが、蒸気炊飯システムは、約4㎏が炊き上がります。
炊き増え率が高いということは、同じ量の炊き上がりになるための必要な米の量が少なくなるということです。これは、食材費の削減につながり、食材にかけるコストを抑えることができます。
3.再加熱後も炊き立ての美味しさを保つこと
通常の炊飯器で炊いた米は、冷めると固くなってしまいます。しかし、蒸気炊飯システムは、米一粒一粒に水分をたっぷり含ませてふっくらとさせるため、冷めても硬くなりにくいです。
また、再加熱しても炊いた直後と変わらない美味しさを味わうことができます。なぜなら、低温で長時間加熱する調理法で、米のデンプンがしっかりと膨張するからです。
そのため、冷凍した米を解凍して再加熱しても、炊き立ての美味しさのまま味わえます。
蒸気炊飯システムの選び方
大量調理現場では、その場面や用途にあった適切な蒸気炊飯システムを選ぶ必要があります。ここでは、蒸気炊飯システムの選び方を3つ解説していきます。
以上の3つを詳しく解説していきます。
1.炊飯量がどのくらいか
蒸気炊飯システムでどれくらいの米を炊飯できるかは非常に重要です。具体的に、炊飯量で選ぶときのポイントは、次の2つです。
- 1回の炊飯量
- 炊飯頻度
炊飯頻度が、毎回か1週間に数回に分けるかで必要な機能が変わってきます。また、その時に何合炊くのかという量も明確にしましょう。
機械によっては一回で炊けるご飯の量が決まっているので、炊き増え率も考慮する必要があります。
2.機能性を見る
蒸気炊飯システムには、用途に合わせた機能がついています。具体的に、機能性で見る選び方は次の3つです。
- 保温機能
- タイマー機能
- 炊き方
予約炊飯機能があれば、炊きあがるまでの時間を考慮して米を炊くことができます。また、炊きあがっても、ごはんの美味しさや温かさを維持するために、保温機能は重要です。
さらに、炊き込みご飯やおかゆなどごはんの種類にあわせて炊き方を変えることができると便利です。
3.目的をはっきりする
使用用途をはっきりさせておくことで、蒸気炊飯システムの種類を絞ることができます。具体的に、目的をはっきりさせる選び方は次の2つです。
- 設置場所について
- 業務用か家庭用か
業務用か家庭用かを選ぶことで予算も変わり、サイズも変わってきます。そのサイズが、設置場所におけるかどうか確認することで、蒸気炊飯システムの種類を絞ることができるでしょう。
大量調理現場の蒸気炊飯システムを導入するならエースシステム
エースシステムの蒸気炊飯システムは、長年培った実績と技術力から作られました。エースシステム蒸気炊飯システムの特徴は、米全体に蒸気がいきわたるため、均一に熱が伝わり、ムラがなく、ふっくらとした炊きあがりになります。
また、蒸気炊飯システムは保温性能も高いことから、温かいご飯を長時間保つことが可能です。
さらに、小規模店舗から大規模施設まで幅広いニーズや用途に応えることができるよう容量や機能の違いなど多様なラインナップが揃っています。
そのため、エースシステムの蒸気炊飯システムはおすすめです。
まとめ
今回は実際に訪れたF-SYS2024について解説しました。
F-SYS2024では、大量調理現場の課題解決に向けた企業の製品やサービスが紹介されていました。その中でも、エースシステム株式会社と株式会社サタケでは、炊飯に関する展示を行っていました。
そこに展示されていた蒸気炊飯システムは、従来の炊飯器と比べて、均一にふっくらとした米を炊き上げ美味しさと食感を維持しています。また、蒸気炊飯システムは種類と機能が豊富なため、選び方も重要です。
目的や用途をはっきりしておくことで、必要な機能や米を炊く量がわかるでしょう。その中でもエースシステムは、小規模から大規模施設のニーズに合わせた製品が多数あるので、おすすめです。
この記事を参考に、皆様のより良いサービスにつながったら幸いです。