【インタビュー】経営者必見!工場設計者に聞いた蒸気炊飯システムのメリットとは?

当ページのリンクには広告が含まれています。

近年、工場を建設する際に建築費の高騰が大きな課題となっています。これから炊飯システムの導入を検討している給食センターや工場の経営者の方は、コストの増加に頭を悩ませていることでしょう。

特に、ガス炊飯設備を導入する場合、防火区画の設置が必要となり、以下のようなコスト増が発生します。

  • ガス釜の設置費用
  • 防火区画の施工費用
  • 空調設備の追加コスト

工場を運営するにあたって、コスト面は非常に深刻な問題です。こうした課題に対し、防火区画や空調設備を不要にできる「蒸気炊飯設備」という選択肢が注目を集めています。

蒸気炊飯設備であれば、蒸気を利用するため防火区画の設置が不要となり、さらに空調設備も必要なくなるため、施工費の大幅な削減が可能です。そこで今回は、蒸気炊飯システムを扱っているエースシステムの担当者の方にインタビューを実施しました。

建築コストを抑えるためのポイントや、蒸気炊飯設備の具体的なメリットについて詳しく伺いました。ぜひ参考にしてください。

また、以下の記事では炊飯システム導入におすすめのメーカーを紹介していますので、会社選びでお悩みの方は参考にしてみてください。

目次

エースシステムとは?

出典元:エースシステム株式会社
スクロールできます
項目詳細
会社名エースシステム株式会社
所在地大阪府和泉市あゆみ野3-1-3
創業年数1988年創業
商品名スチームライスマシーン
公式サイトhttps://www.acesystem.co.jp/index.html

​エースシステム株式会社は、大阪府和泉市に本社を構える業務用炊飯機器の専門メーカーです。​同社は「新しい常識をつくります」という企業理念のもと、過熱水蒸気を活用した調理機器の開発に注力しています。

​主力製品である蒸気炊飯システムは、ガスを使用せず防火区画の設置が不要であるため、工場の施工コストを大幅に削減できる点が特長です。​また、空調設備の追加も不要となるため、設備投資全体の効率化が図れます。

​同社は環境負荷の低減にも取り組んでおり、省資源・省エネ・省力化を実現する製品開発を通じて、持続可能な社会への貢献を目指しています。​さらに、産学連携による研究開発や国内外の展示会への出展を積極的に行い、業界内での存在感を高めています。

​これらの取り組みにより、エースシステムは食品工場や飲食業界における炊飯設備の革新をリードする企業として評価されています。

以下の記事ではエースシステム株式会社の特徴や製品事例を詳しく解説していますので、気になる方はぜひ一度お読みになってみてください。

また、エースシステムについてより詳しく知りたい方は公式ホームページを訪れてみてください。

【インタビュー】メーカー選定のキーポイント

ここからは、工場設計者に聞いたメーカー選定のキーポイントや蒸気炊飯システムについてのインタビューを紹介します。これから、工場の建築を検討している方は、ぜひ参考にしてください

Q1.これまで手がけてきた工場の種類や規模などを教えてください

200店舗規模のスーパーや、弁当(駅弁)、水産・畜産の工場を取り扱ってきました。

Q2.設備メーカーを選ぶとき一番重要視すべきポイントは何ですか?

商品の品質やコスト、メンテナンスの内容です。

Q3.ガス炊飯と蒸気炊飯を比較した際に、蒸気炊飯のメリット・デメリットはなんだと思いますか?

蒸気炊飯のメリットは、ユーティリティや省スペース化ができることです。逆にデメリットとしては、多品種に対応できないということがあります。

Q4.ガス炊飯の場合「防火区画」が必要になることがありますが、どんな追加コストや課題が発生しやすいですか?

防火区画にすることでオペレーション動線に制約ができてしまいます。そのため、業務効率が悪化してしまう可能性があります。

また、他の部屋との扉に防火シャッターを追加しなくてはならなかったり、火災報知機とシャッターを連動させなくてはならないといった課題もあります。他にも、貫通パイプ等も防火処理しなくてはならず、それに対応するためのコストがかかってしまいます。

Q5.防火区画のコストアップを抑える方法や対策はありますか?

部屋ごとの総カロリー数で防火区画の設定をするので、部屋を小部屋にして対策する方法があります。しかし、炊飯機は1本物が多く厳しいことが多いです。

Q6.空調設備との兼ね合いでガス炊飯だと空調強化が必要になることがあると思います。実際の現場ではどれくらいコストや手間が変わってきますか?

最近では、放熱しにくいガス機器が増えているものの、蒸気との比較ではまだ多いので空調が必要になります。蒸気炊飯機は、蒸気を吸うダクトが必要です。

Q7.一方、蒸気炊飯設備を導入する場合には防火区画が不要だったり、空調も比較的シンプルで済んだりするという話を聞きます。実感としてどれくらいコストは変わりますか?

必要なスペースが3分の1〜2分の1になるので、その分のコストが下がります。また、全自動釜炊飯器は部屋の高さが必要であるものの、蒸気炊飯は高さが要りません。そのため、その分のコストも下げることができます。

Q8.蒸気炊飯設備を選ぶときの注意点を教えてください。

排気に関して注意が必要です。錆びるなどを防止するために、酢の噴霧する排気口の素材を選ぶ必要があります。

Q9.経営者の方が工場を建設・改修するとき見落としがちなポイントはありますか?

機械設備のユーティリティーは問題ありません。ただ、清掃用の設備やシンクなどの実用部分を見落としがちなので、注意する必要があります。

Q10.今後、食品工場や炊飯設備周りで注目している技術や設計の方向性があれば教えてください。

トレンドとしては、自動化から省人化、炊飯から冷却があると思います。炊飯から冷却に関しては、「ソフトスチーム」という機器があり注目しています。

Q11.最後に、メーカー選定や工場設計で悩んでいる経営者の方にアドバイスはありますか?

やはり、工場の設計に詳しいエンジニアリング会社に聞くのが一番かと思います。持っている情報量が多いので、非常に参考になります。詳しい会社に聞くことで結果的に失敗する確率は下がると思います。

エースシステムの扱う蒸気炊飯システムについて

ここまで、メーカー選定のポイントや蒸気炊飯システムについてインタビューしてきました。ここからは、蒸気炊飯システムについてより詳しく紹介していきます。

今回紹介するのは、エースシステム株式会社の扱っている連続蒸気炊飯システム『スチームライスマシーン』です。

スチームライスマシーンは、釜を使って炊飯する従来の方式とは異なり、蒸気を使って炊飯する新しい炊飯システムです。過熱水蒸気を活用することで、凝縮熱を利用できます。

凝縮熱はお米の中心部まですばやく加熱できるため、米の細胞を崩さない甘くておいしいご飯の炊飯が可能です。また、コンベア構造になっているため、釜と比べて4分の1のサイズになり省スペース化が図れます。他にも多くのメリットがある炊飯システムです。

スチームライスマシーンの3つの特徴

出典元:エースシステム株式会社

ここでは、連続蒸気炊飯システム『スチームライスマシーン』の特徴を紹介します。業務初の技術である炊飯システムの特徴は以下の3つです。

それぞれ詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてください。

無浸漬炊飯で効率化

出典元:エースシステム株式会社

スチームライスマシーンは、過熱水蒸気を利用することでお米にしっかりと水を浸透させ、無浸漬での炊飯を実現します。従来のように、洗米後に長時間浸漬を行う必要がなくなるため、60〜90分もの時間短縮が可能です。

これにより、工場や厨房の作業工程がスリム化され、より多くの炊飯を短時間で効率的にこなせるようになります。さらに、操作は非常に簡単で、ボタンひとつで全自動炊飯が可能。炊飯担当者の熟練度に左右されることなく、均一な品質を保ちながら大量炊飯が行えます。

加えて、無浸漬炊飯により洗米時の水の使用量を大幅に削減できるため、エネルギーや水道費といったランニングコストの削減にも貢献。省人化・省力化を進めながら、品質と生産性の両立を図ることができる革新的な炊飯設備です。

これにより、食品工場や中食産業の現場においても、高効率かつ持続可能な生産体制を築くことが可能となります。

日持ちが良く、冷却・再加熱に強い

出典元:エースシステム株式会社

スチームライスマシーンは、炊飯中に散水しながら蒸気で加熱する独自の方式を採用しており、ご飯表面にあるアミロースを適度に洗い流すことができます。これにより、米の細胞組織を壊さずに炊き上げることができ、粘りとふっくら感を両立させた老化の進みにくいご飯を実現します。

老化を抑えることで日持ちが良くなり、中食や給食などの業界で求められる「冷却・再加熱後もおいしいご飯」のニーズに応えることが可能です。また、一般的な釜炊飯では冷却や再加熱時に表面の水分が蒸発しやすく、パサパサとした食感になりがちです。

しかし、蒸気炊飯ではお米同士の物理的衝突が少なく、粒が崩れにくいため、ご飯の表面に適度な水分が残ります。その結果、再加熱後も炊きたてに近いツヤと食感を保つことができます。

さらに、加工米飯製品の品質向上や、業務効率・商品価値の向上にも貢献するため、食品加工業界にとって極めて有用な炊飯技術です。

炊き増えが良い

出典元:エースシステム株式会社

蒸気炊飯は、一般的な釜炊飯と比較して優れた炊き増え率を誇り、約2.3〜2.6倍の炊き増え率を実現します。これは、釜炊飯の平均的な炊き増え率である約2.15倍と比べて高く、同じ量のご飯を炊くために必要な白米の量を削減できることを意味します。

たとえば、1トンのご飯を炊飯する場合、蒸気炊飯であれば約30kg以上の白米を節約することが可能です。原材料コストの削減や、安定した食材調達の面でも大きなメリットとなります。

さらに、蒸気炊飯で炊いたご飯は成型性にも優れており、加圧によって潰れにくく、おにぎりや巻き寿司、押し寿司などの加工にも最適です。ご飯の粒がしっかりと立ち、内側はふっくら、外側は適度な硬さを持つことで、食感と美味しさのバランスが非常に良く、見た目の美しさも保たれます。

このような炊飯特性は、業務用食品や大量調理を行う現場において、品質の均一化と製品価値の向上に大きく貢献します。

以下の記事ではエースシステム株式会社の特徴や製品事例を詳しく解説していますので、気になる方はぜひ一度お読みになってみてください。

また、エースシステムについてより詳しく知りたい方は公式ホームページを訪れてみてください。

まとめ

本記事では、蒸気炊飯システムを扱っているエースシステムの担当者の方にインタビューを実施し、建築コストを抑えるためのポイントや、蒸気炊飯設備の具体的なメリットについて詳しく伺いました。

工場を運営するにあたって、コスト面は非常に深刻な問題です。そのなかで、防火区画や空調設備を不要にできる「蒸気炊飯設備」という選択肢は非常に有効な選択肢です。

これから工場の新設を検討している方は、ぜひ一度エースシステム株式会社に相談してみてください。本記事があなたのお役に立てることを願っております。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次